いちばん小さいペット

まだ若かったころ

若い男性から初めてプレゼントを貰った

「これあげる」友人の所の長男からだ

葉がついた枝に白っぽい小さな丸いものがついている

何かの卵だろうとは思ったけど

なんの卵かは分からなかった

虫かごに入れて飼う?事にした

毎日見ていたら間もなく中から小さな虫が出てきた

長さは5ミリ位で米粒より小さい

ちいさいのも当たり前だ

卵が小さいんだから

そのベビちゃんは見かけによらず大食漢で

入っていた葉はすぐに食べられてしまった

卵のついていた葉は近くになかったから

同じ葉を採ってきてもらって籠に入れた

それより大変なのが虫の数を数える事だ

虫かごの壁をよじ登って外にでようとするから

全部戻してから数を数えて足りなかったら

周りを探していた

なにせ5ミリだもの

戻すのだってたいへんだ

そのうちにだんだんと大きくなってきたら

もう葉の食べ方が半端ない

ベビちゃん時代が過ぎて5cmくらいになった

卵から孵化した時の10倍くらいだ

綺麗なきみどり色の幼虫

この頃の顔ったら信じられないくらいに可愛い

真正面からがなおさら可愛い

なでてやると喜んでいるみたいに頭を動かす

この頃が一番かわいい

なにせ顔立ち?がしっかりして来ていたから

これ言うと信じてもらえないことが多いけど

本当の事

信じられないなら卵を見つけて育ててみたら良い

その頃になってようやく考え始めた

これって本当にアゲハ蝶なんだろうか

もう少し経ったら分かるだろなんて考えていた

食べるのをやめたらもそもそと小枝を登っていって

蛹になった

そうだ幼稚園に持って行こう

さなぎから孵ったらたくさんに見送られた方が良いだろう

子供たちがみている所で

ちゃんとアゲハ蝶になって飛んで行ったとさ

私の一番小さいペットの話しは

これでおしまい

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