18時20分、日が沈むまでには30分以上ある。
「ねえ、海で日が沈むのを見に行こうよ」
水平線に日が沈むところを久しぶりに見たかった。
家から2分位の砂浜、孫と夕食後の散歩。
平日のせいかキャンプのテントは数張りだけ。
平日に休暇が取れるなら、混んでいる中でのキャンプより
この方がずっと良い。
波も昨日までとうって変わって穏やか。
人が少ないと、波が寄せたり返したりする音も聞こえる。
テントのそばで数人が静かに夕食の支度をしている。
夕食の知らせと思ったか、カモメが低空飛行している。
炭を熾すとカモメにも食事がふるまわれるのが分かるのか。
ここいらのカモメは、なんだかひどく太っていて大きい。
バッサ!バッサ!サ~!と広げた翼で滑空している
カモメは結構怖い。
「ねえ、足、海に入れても良い?」と孫。
波打ち際で水にぬれるなって言うのも無理な事。
半ズボンのすそを両手で持ち上げて、波うち際で
波と遊んでいる孫。
穏やかな波で、裾を持ち上げているのに
なんで水にぬれるかな。
ズボンのすそが海水で濡れている。
空には、グレーと白の雲が所々かかっている。
そんなところに、昼間の名残か青空が見える。
青い空に白い三日月がくっきり。
水平線の方で太陽が顔を隠しかけている。
その太陽から波打ち際まで金色の道が出来ている。
まるで、足を踏み出したら乗って行かれそう。
残念な事に水平線からじゃなくて、岩の陰に日が沈みかけている。
それでも岩が金色に光って、そこから金色の道が
波打ち際までキラキラと光って出来ている。
昼間の海も良いけど
明け方と夕暮れ時の海も良いもんだ。
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