一枚の引き戸の上から下までが
20センチ四方の障子になっている
一枚分が四角くくりぬかれて窓になっている
初めてそれを見た人は一様に?の表情をする
理由を話すと頷いてくれる
昔の映画やドラマでは人差し指をなめては
プチンと障子に穴を開けていた
その後は穴の開きにくい紙になった
2階に行った猫たちがやけに静か
そういう時はろくなことをしない
現場を見てガッカリするのが嫌で見たくはなかったけど
やっぱり見に行かないとね
階段の途中からこっそりとのぞいたら
茶トラと黒猫の2子ニャンで
ぷちっぷちっと爪を立てて穴を開けていた
あ~何度やられた事か
張り替えても張り替えても爪の穴があいている
えい!
そっちがそうなら開けてやろうじゃないか
と障子の一枚を取ってしまった
これでどうだ
それからは勢いをつけて穴に飛び込む遊びに変えたようだ
たまにツ~っと上から下に爪で引っ掻いた後があるものの
プチプチした穴はほとんどなくなった
爪で穴を開けるのはさぞかし楽しかっただろう
いろんな遊びを考えるものだ
家人と入れ替わりにトイレに入ると立てこもってしまう
何をどうしても出てきてはくれない
これはこれで困りもの
カラカラっカラカラっって言う音で
何をしているのかはわかるというものだ
トレぺのロールを引っ張って紙が床にこんもりとしている
途中でやめてもらおうとしても無理
一つのロールを出し切ると止めてくれるけど
その時は床いっぱいをペーパーで埋め尽くされている
そこまですると出てきてくれる
そうかと思うと
玄関に行く間の風除室からは
ザクっザクっとリズミカルな低い音が聞こえてくる
聞いていると何か心地よささえ感じる音だ
2子ニャンが肩を並べてやっている
猫砂の袋を倒して中から砂を掻きだしていた
カーペットの上には山になった砂があった
見られているのが分かっているはずなのに
砂を掻きだす手は止めない
声をかけると「何か?」と言いたげに振り向くけど
またすぐに元の作業に戻る
そう彼らにとっては猫砂を取り替える事を
手伝ってくれていたのだろう…そう思う事にした
何とも余計な事を思いはするけど
楽しくしているのだからそれはそれで良いか
何とか自分を納得させている
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