よそ者の自分が頼まれた道南での出来事
通夜の受付での屋号に頭がパニックになった
「ねえ これなんて読むの?」
「これは誰の事?」
「この人はどこにいるの?」
受付に座ったのはいいけれど
名前がほぼ全て屋号だった
北海道の通夜はほぼ全部が受付でお香典を受け
その時に領収書とお返しとお礼の言葉なんかを
書いたハガキをセットにしてお返しにする
なので一人での受付はかなり忙しい
領収書の宛名書きだってお香典に書いてある名前が読めない
読めないから書けない
書けないから呼ぼうにも呼べない
みなさんずいぶんと気が短かいようで受付に出したらすぐに
人ごみに紛れてしまう
受付の前で待っていてくれるなんて事はない
苗字なしの名前だけが多かった
名前の前に屋号が書いてあるわけだけどほぼ記号
『マス』とか『ヤマ』とか『カギ』とかって読むらしい
その記号の中にまた記号があるのから
種類はすごく多い
もうさっぱりわからん
お香典の袋は山になっていくし
頭の中は真っ白でパニック状態
嫌な汗をかきながらなんとか終わったけど
そんなパニックになったのは後にも先にもその時だけ
母の実家に行った時も
『カシヤ』の○○ちゃんだの
お隣は『イズミヤ』だの『チャヤコ』のねーさんだの
通夜ではパニックだったけど
この屋号ってなんかかっこいいななんて思っていたりする
母の実家に行くと
チャヤコのねーさんがトウモロコシを茹でたとか
「○○ちゃん(私の事)来たって聞いたから
赤飯炊いてきた」なんて持ってきてくれた
母の実家の屋号はなんだったんだろう
覚えてないな~てか知らないのが残念
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