小樽の運河散策に行ったので、少し足を伸ばして総合博物館まで
行って来た。
降りるバス停を間違えて、一つ乗り越してしまい常磐通りで降りた。
この通りは、バス路線の直線になった部分の通り名で、末広町、錦町
手宮を分けているが、常磐町と言う町はない。
この常磐通りからバスの進行方向反対に1本、平行に並んでいる小路を
狸小路と言い、町名で言うと錦町になる。
札幌にも狸小路があるが、この手宮狸小路の方が古いと言われている。
ただ、狸小路と言うとほとんどの人が札幌の狸小路を指し示し、
手宮の方は、古くから住んでいる方々以外には、ほとんど忘れられた
存在になっている。
手宮は、北海道の中の鉄道の起点として栄えた町で、廃線となった線路は
遊歩道として残っており、観光の名所になっている。
そこに行くと線路に沿って、ゆっくりと散歩している人を見かける。
小樽には、見番や遊郭が多くあった。
手宮の狸小路は、手宮遊郭があり狸(女性)に化かされるとの事から
この名がついたそうだ。
近くには梅ヶ枝遊郭もあり、以前は、その名残がある建物が残っていた。
共同住宅とされた建物も、広い玄関から幅の広い階段が2階に伸びて
在りし日の姿を容易に思い起こせた。
そんな錦町は、今では考えられない程の賑やかさを持っていた。
狸小路を直角に横切るように商店街になっていて、両側にはびっしりと
たくさんの店舗が並び、寿司店が2件、キャバレーがあった。
映画館も2件あり、今の手宮スーパーのある所に手宮館、その近くに
錦映があった。
医院も何件もあり、外科2件、産科、後になり内科や耳鼻科も開院した。
それだけの需要があったと言う事だろう。
バス停を乗り越したおかげで、昔を思い出した1日になった。
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