暖房の今と昔

わたし「寒くなったね~、けど雪虫いないよね~」

   「いるよ!たくさん!」

   「いますよ~凄くいます!」

小樽の運河散策で、タクシーに乗った時の事。

雪虫がいないのに寒くなってしまって…と言ったところ、運転手さん

と娘に、即座に言われた言葉だ。

あ~そうか、私は家から出ないから雪虫にも会わなかったんだわね。

けど、2人でいっぺんに言わなくても良いじゃないの、ねえ~。

その翌日か、翌々日の夕方に、義妹がお惣菜を届けてくれた。

「おね~さん、真っ白になったよ。風邪ひかないでね」

言われてみると、家の前はサラッとだが真っ白に雪が積もっている。

どうりで今朝から寒かったわけだ。

これで、いつ雪になるのかって心配はいらなくなったけど、骨に

しみるような寒さで増々引きこもってしまった。

朝になって窓を見ると、隣の屋根から何かが落ちてきている。

何回か落ちてきたのを見てから、改めて窓の外を見たら、あら~雪!

雪が10cm以上積もっている。

ニュースでは酷い吹雪になっている所もあり、積雪もすでに50センチ

になった場所もあると言う。

本格的な冬が一気に来てしまった。

弟が除雪機を動かしている音が聞こえるが、こういう時は邪魔になら

ないように、家にじっとしているのが良い。

今年も灯油代がかかる時期になった、とは言え、私にとっては、

食べる事より家を暖かくしている方が優先度が高い。

寒いと、動くのが嫌になるし、厚着をすると肩が凝るからだ。

それに、温かい部屋で食べるアイスは格別だ。

今は、外にある灯油のタンクに、毎月、業者さんが灯油を補充して

くれるから、灯油の残量を気にすることもなく助かっている。

ところで、この灯油ストーブって言うか、暖房に灯油を使うように

なったのはいつの頃だったろうか。

自分の古い記憶をひっくり返してみると、灯油コンロと言うらしき

もので食事の支度をしていたのが60年くらい前かその前か。

丸い、高さが3~40センチ位のちいさなコンロ。

当然、家の暖房は灯油ストーブはなく、石炭ストーブだった。

田舎に行くと薪ストーブを使っていた。

毎年、夏が過ぎ秋になる頃、各家でストーブの煙突掃除が始まる。

そして、石炭を扱う店の人が、大きな麻袋のようなものを担いで、

何度も家にやってきては床下に石炭をあけて行く。

どれくらいの量が入ったのかは分からないが、プロが大体の量を考えて

春まで十分に持つように入れて行ってくれた。

そこから少しずつ石炭を出しては乾燥させながら使って行くが、当然の

ように春に近くなると、床下に潜って石炭を手前に出さないとならない。

焚きつけも、細く切った薪を玄関の上がりかまちに入れて乾燥させていた。

他に雁皮という木の皮を着火剤に使っていたと思う。

ストーブに火が入ってからも、上手くしないと消えてしまう事もあり、

消えたら消えたで、着くようにするには手間がかかる。

それから考えると、今は本当に贅沢だよね。

指一本で点火して、火力も簡単に調節できる。

結局、灯油ストーブになったのは、55年くらい前になると思う。

ありがたい灯油ストーブ、それだからこそ、注意して使わないと。

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