私の中で、シャチは哺乳類の中で最も美しいと言える。
シャチという動物は知っていたが、姿をはっきりと見たのは
かなり前に『オルカ』という映画を観てからだ。
オルカの内容はさておき、あの白と黒の模様に魅せられたと言っても
過言ではない。
『海の殺戮者』とも『海のギャング』とも言われているシャチには
天敵はいないだろうと言われている。
学名のオルキヌス・オルカはラテン語の冥界からの魔物という意味で
その名前からも、海洋で最強の生き物と言えるだろう。
シャチはメスを中心とした家族で暮らし、広い範囲を回遊する種と定
住する種、南極にいる種の３種に分けられると言う。
どの種も、つよい結束力を持つ群れをつくって暮らしており、仲間が
襲われると報復に向かい、ケガをしている個体には群れの誰かが
サポートにつき、仲間を失った時はその死を悼む行動がみられると
言う。
仲間以外でも、集団からはぐれた個体がいる時は、獲物を分け与えたり
保護する行動も見られると言う。
そして、その白黒の模様は、一頭づつ違うのでそれで個を特定できる。
けど、何と言ってもシャチの素晴らしいところはその高い知能では
ないだろうか。
仲間同士で会話をし、その仲間では方言もあるとの研究結果がある。
それぞれの仲間で暮らしているシャチだが、決まった時期になると一定
の海域に集い、集団見合いのような行動をとり、近親婚を避けるような
行動をとると言う。
シーワールドのような所で、シャチの高い知能を証明するかのように、
高度な芸を覚え人気が高まっているが、ある事件をきっかけに人工飼育下
では多大なストレスを受けているのではとの事で、野生で暮らして欲しいと
言う考えが広まってきている。
今後は自然の中での人間とシャチとの新しい関係が築かれていく可能性が
見えてきている。
シャチ映画の代表と言っても良い、先に紹介した『オルカ』の他に
『フリーウイリー』というシャチと少年の友情を描いた作品もあるので
ぜひ見て欲しい。
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