パピーミルその①

「ねえ、チャーちゃんのお母さんはどこにいるの?」

「ねえ、チャーちゃんの子供はどこに居るの?」

チャーちゃんは我が家に居たフレンチブルドッグで

昨年の6月22日に亡くなった。

13歳だった。

おなかに長い陥没した後があって、全部に耳と同じ

感染症と思われる黒い点状の物がびっしりとついていた。

帝王切開の痕かなと思ったけど、縫合の痕は見えなかった。

出産しているのは分かったけど、何回かしているようだった。

そんな事から、孫も子供がいるってわかったようだ。

孫から聞かれたけど、何と答えて良いのか分からなかった。

チャーちゃんにとって、私は4人目のパートナー。

糞尿にまみれていたのを2人目の人が見かねて引き取って来た。

お世話が出来ずに3人目に引き取られたけど、

そこでもお世話が出来ないという理由で、私の所に来た。

鳴き声を上げないし、ケージから出てこない。

ようやくケージから出てきたと思ったら、そこかしこに

排せつをする。

ご飯もすぐに食べない。

皮膚の状態も酷かった。

確かに今までいたどの犬よりも手がかかった。

10年のあいだ一緒に居て、良いパートナーになったのは

とっても良かった。

人が大好きで、誰にでもすぐになついたものだから

病院でも可愛がられた。

最近になって、そのチャーに対して疑問が浮かんできた。

パピーミルに居た子ではないかって。

パピーミルは、聞くだけでは耳あたりの良い言葉だ。

けど、パピーは子犬(猫)、ミルは工場。

いわゆる子供工場、繁殖工場だ。

劣悪な環境の中で、年に何回も受胎させては子供を

産ませる繁殖工場だ。

中には良心的なブリーダーがいるのは確かだけど

ほとんどが繁殖のためだけの金儲けの工場だという。

入浴やトリミングもせず、食べる物も酷いもので

狭い中にひしめき合うような状態でいる。

食べなくても問題にはしない。

繁殖が第一の目的なので、皮膚病になろうと足や手が

壊死を起こしても治療はせずに〇ぬのに任せている。

亡くなってからも、焼却したり埋めたりは良い方で

ほったらかしにされる時もあるという。

もちろん名前はなく、人の手でなでてもらうこともない。

鳴き声をあげても誰もかまってくれないので泣くことを

諦める。

ヨーロッパにあった、ある孤児院の子供たちは

泣いても誰もかまってくれないので、泣くことをしなくなった

と言うのは以前聞いた事がある。

日本国内でもネグレクトにあった子供は泣かないという。

鳴き声をあげなかった事、うっかりと空になった水入れに

気づかずにいた時は、容器の前に座って水入れを見ていた。

文字にすることもおぞましい事実がある。

小型犬は自然出産が難しいので帝王切開になるけど、

悪質なブリーダーは無麻酔で帝王切開をする。

チャーちゃんは、おなかやお尻に触れると急に怒った。

いつも一緒に居ても恐ろしく感じるほどに怒った。

受胎は人工授精で行い、帝王切開で産ませる。

感染を起こしても治療はせず、受胎が出来る限りは

子犬(猫)を生産させる。

この子供たちがどうなるのかは、また次回に。

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