母と娘の凸凹旅行?

昨夕から9時までの夜勤が終わって家に着いたら、

あら?母が何か持って立ってるよ。

私の駐車スペースに、帽子、マフラー完全武装で立っている。

声をかけると、函館に行こうだって。

夜勤が終わった所だし、これから行くの?本当に?

母曰く、「連れて行ってくれるって言ったよ。

夜勤が明けたら。カレンダー見たら今日だった」って

手にはお土産らしき四角い

風呂敷包みとビニールの袋、肩から斜めがけのバッグ。

「コーヒー淹れたから、これ飲みながら行こう」

ビニール袋の中身は、ジュース瓶に入れたコーヒー2本。

それとおにぎり。

妹に会えるのが楽しみで、用意したんだろうな。

持ち物を見ても、行く気は満々なのが分かる。

休みってないから、明けのところで連れて行ってもらおう

と思って用意していたらしい。

けど、今は雪が積もってるんだよねと言うと、

「もう年だから、いつ死ぬか分からない。行けるうちに

行っておかないと。」だって。

なんで雪の中に立っていたのか聞いたら、帰ったところを

すぐに掴まえないと寝てしまうからだって。

そうだよね、寝ちゃうよね、わたし。

とりあえず、雪を片付けてからねって、雪かきをした。

急に妹に会いたくなったんだろうね、きっと。

車の中で待ってるよと母。

車の助手席で、前を向いたまま、荷物を抱えて座って

いる母は、お地蔵さんみたいでちょっと可愛かった。

「眠くなったら言ってよ、母さん横で話するから」

途中休憩はトイレだけで、直行のつもりが見え見え。

バッグに何が入っているか聞いたら、冷たいお水とブドウ糖

と、飴が袋ごと入っているんだって。

ルートをざっと思い出して、トイレのある場所を確認する。

母と一緒の時は、トイレ必須。

冬だから、国道5号線を通って行こう。

夏と違うから、4時間半か5時間くらいかかるかな。

こんな感じで出発した。

車の中で、母は一切話をせずに前を向いている。

わたしがうるさいって怒ったことがあるそうだから。

まあ、そういう事もあっただろうね。

余市町を通り越して、仁木町、稲穂峠は気をつけて

走らないとね、なにせ軽4輪なんだから。

倶知安あたりから雪がちらちら降りだしてきた。

黒松内あたりは雪かなと思っていたら吹雪になって

前を走る車が見えにくくなった。

「前に気をつけてね」と助手席からの助言?

言われなくても十分に気を付けてますよと心の声。

とりあえず、長万部まで行くと雪が少なくなって

いるだろうなんて、希望的観測で走る。

時々「はいコーヒー」と、目の前に瓶が出される。

そんな事したら危ないでしょと、心の中で突っ込む。

眠気なんか全然ないから安心して。

母の妹の家は、函館の市街地を抜けた温泉街の先にある。

午後3時くらいにようやく到着した。

私「今から6時まで、3時間眠るから」

ソファーに横になって、叔母と母のおしゃべりを

BGMに眠った。

6時になり「さあ帰るよ」

初めから言っておいたし、3時間しゃべりっぱなし

だったから、満足したみたい。

帰りも同じルートで帰ったが、行きと違って「母さん

おなかすいた」「トイレ行きたい」

行きの食べ物はどうしたのって思ったけど、夕飯を

食べさせないとね、具合悪くなってしまうものね。

脂物はダメだなと思ったけど、「ラーメンが食べたい」

はいはい、じゃあ探すから待っててね。

中華料理屋さんを見つけて入った。

「かあさん、あんかけ焼きそばにする」

お~、そうきたか。

残すのは必至だけど、私も何か注文しないとね。

すごく頑張って半分くらい食べたとこで「もういらない」

「〇〇ちゃんなら食べられるよ。」って、結局、私は

ラーメンと焼きそばを食べて、あ~苦しい!

焼きそばなんか食べて大丈夫なのかなって思って

いたら、走り始めてしばらくしたら「「トイレ行きたい」

周りはもちろん真っ暗。

何とか我慢してと声をかけながら、ギラギラキラキラの

明かりを見つけた。

こういう時には便利なんだよね、パチンコ屋さん。

休憩所で休んでいるからトイレに行ってきてと送り出す。

ここからが又大変。

トイレに行ったら帰って来ないんだよね。

まあ、いつもの事だからと思いながらも、たまに声をかける。

30分くらいもした時に帰ってきた。

「誘拐されたと思っていたよ」といつもの言葉をかける。

すっきりとして走り出して、あと15分位で家に着く頃、

「かあさんトイレ、我慢できない」

15分我慢できないのかいと思ったって仕方ない。

道の駅のトイレに到着。

「遅かったら、おいて行くからね」と鬼娘のわたし。

「良いよ、ハイヤーで帰るから」と母。

何とかトイレも済ませて、無事に帰宅。

お風呂もそこそこに眠ってしまったのは、

いうまでもない。

これって、ドライブ?旅行じゃないよね。

今度はゆっくり温泉でも行こうと思った。

朝に帰ってきて、温泉に行って1泊して翌日に

帰ってくると良いんだもの。

思い立ったが吉日?を地で行く母。

がんの手術をしてから、本当にわがままになった。

まあ良いか、それまでは頑張っていたんだものね。


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