母とTDLとご飯

母が60歳で胃がんの手術をしてから20年間は、

外で食事をしても私の食べたいものを注文する事は

ほとんど出来なかったんだ。

ディズニーランドに行ったときはその状態がMAX

ゆっくりと見学していると、「なんか具合悪い」

あ~、ダンピングが出てきたのかな?

ダンピング症候群と言うのは、胃を全部とった後に

出てくる症状なの。

胃全摘出して、食道と小腸をつなげているから、

普通は食べたものが胃に入って消化されて、ゆっくり

と小腸に入っていくところが、急速に小腸に入る事で

低血糖の状態になるの。

母の場合は、動機、めまい、冷や汗、強い倦怠感。

これは食べている最中や食直後に起こったり、食後

2~3時間経ってから起こったりするんだ。

対処方法は色々あるけど、人それぞれみたい。

とにかく座らせて、母の場合は甘い冷たい物、アイス

を食べると落ち着いたのね。

食べるものは、本当に2~3口位かな。

退院後の受診では「栄養失調」って言われちゃったよ。

私の勤め先にかかっていたけど、主治医からは、娘が

ついていて何で栄養失調になるんだってあきれられた。

食べていたものを聞いたら、ソーメンを茹でて、

数本づつ食べていたんだって。

家が隣とはいえ、別々に暮らしていた訳だし、困って

しまったよ。

出来る限り、作って一緒に食べるようにしていたら、

栄養失調は改善したよ。

家ではこれで良かったんだけど、外食が困った。

母が言うには、「食べられない事はわかっているけど、

目が食べたいんだよね」だって。

わからない訳でもないから仕方ないよね。

ランドのバフェテリアに入った時も、母は何皿も頼んで

私は好きな物が頼めず、母の残り物を食べていた。

母はと言えば、少しづつだけど、数口づつ食べたら

吐き気が出てきて、トイレに直行さ。

父が船員で、家を留守がちにしていたから、その間

一人で家を守って子供を育ててくれた母だもの、

多少わがままになっても良いよね。

時によっては多少でない時もあったけどね。

夕食にあんかけ焼きそばを作って出したら、生寿司が

食べたいとかで、急遽、お寿司屋さんに買いに行った

事もあるよ。

食べた後はランド見学、疲れたら屋内のアトラクション、

そうしてアイスを食べる、トイレに行くのループ。

いつも手を繋いで歩いてたよ、口喧嘩しながらね。

母のわがまま武勇伝には、ネタが尽きないよ。

ジェットコースターに乗って平然としていた母、対して私は

キャーキャー大騒ぎで、後々まで笑われた。

方向音痴の私は、道を間違えたりしていたけど、

いつでも、「〇〇が一緒だから、母さん何も心配

してない」「どっか行くって言ったら、どこでも

ついていくよ」って。

この頃、ハワイでの個人看護師の話があったんだ。

もちろん娘も一緒にね。

母に相談したら、一緒に行くって言ってくれた。

実現したら、3代での移住になったんだろうね。

娘はハワイの学校でも良いけれど、母の受診先の件、

年収が下がるのと、旅行が多くなるのとで断った。

行っていたら、今頃どうしていたかな。

コメント

タイトルとURLをコピーしました