旅に出る

旅に出るってあんまり使わない言葉だけど

最近よく見る旅動画でこの言葉を感じている

自身は道南方面への短い旅行は

かなり頻繁に出かけていた

一泊からせいぜいが三泊くらいの旅行

片道も車で２～３時間から６時間ほどだ

それでも旅に出るとは他の人には言わないで

ちょっと旅行に行ってくるとか

○○まで行ってくるとかって伝え方をした

日常の生活で『旅』と言う言葉をかけられたり

した事はけっこうある

家から車で２～３０分の所にある診療所に

勤めていた時の事だ

初めて会う人は初対面で気になるのだろう

「あんた旅の人？」

え？旅の人ってなんだろうか

「旅から来てるの？」

ますますわからなかった

いや○○から通っているんですよと伝えると

「あ～旅から来ているんだ」

地元に住まいがある人以外は

旅から来ている人なんだと何となく理解した

旅って言葉を調べてみたら

『住んでいる所から一時他の離れた土地にいる事』

『住居から離れた土地に移動する事』

『自宅以外の場所に臨時でいること』

そう載っていたから

旅から来ていると言っても

それは間違いじゃないのだろう

また旅と言う文字は一文字だと『いくさ』と読むそうだ

この漢字は象形文字で

揺らめく旗の下にたくさんの人がいるという形なんだと言う

こう聞くと戦に赴く人の行進が思い描かれる

古代の中国で旅は５００人の軍隊の事

これで○○旅団と言うのが戦場で使われたのも分かる

旅を観光と言う意味にとらえられるいまの日本が

なんとも平穏に思えるのは私だけだろうか

蛇足だけど

訪問看護で行った家の方が

「私は一回も旅に行ったことがないんだ」

そう言っていた

昔はかなり栄えていたらしいその町も

その頃は人口が５０００人あまり

そこで生まれて育って嫁入りしたそうだ

一度だけ車で１５分ほどの所にある娘の所に

孫の運動会を見に行ったことがあるけど

旅はその一回だけと言っていた

実感として全く思い描けない事だった