夜勤専門看護師

20代から30代にかけて夜勤専門の外来で働いていたよ。

その時の望みは、自分の布団で普通にゆっくりと眠りたい

っていう事。

朝起きて、仕事をして、夕方になって食事の支度をして、まったりと

してから、さて寝ますかって生活。

その頃は、夜勤、明け休み、夜勤、明け休み…のシフトで、

夕方の6時から翌朝の9時まで働いていた。

365日ずっと1日置きに夜勤をしていたから、一年のうち183日か

182日が夜勤だった。

これが2年間続いたあと、3年目からは月に2回の休みをもらった。

4週0休から4週4休という事になった。

今で言うと、ブラックもブラックの真っ黒だった。

人に言うと、「そんなとこあるわけないでしょ」って言われるけど

本当の話で、思い返しても自分でも信じられないよね。

夜勤が終わって、家に着くのはお昼近くで、ボーっとしながら家の事を

して、ボーっとしながら夕飯になった。

昼に眠ってしまうと夜に眠られないし、娘がいたので昼夜逆転の生活を送る

訳にもいかないから、常にボーっとしていた。

メリットと言うと、眠いのを我慢さえすれば日中は自由に動けるし、

収入もすごく良い。

それに、平日が休みだとどこに行っても人が少なくて良いんだよね。

収入の事を言うと、基本の給料に加えて15回分の夜勤手当がつく。

デメリットは、体調の管理が難しいと言う事。

少ないスタッフで回していたから、急に体調が悪いって休むわけには

いかないんだ。

どうしても休みたいとき?

子供の事なんかで休みたい時は、自分で交渉するの。

自分でって何だと思うでしょう?

休みが欲しい時の為に、何人かが登録していたんだけど、そこに電話して

個人交渉するんだ。

夜6時から10時くらいまでの時間をお願いして、時給も本人払い。

嘘みたいな話でしょう?けど、本当の話なんだ。

また、外来も内科と外科の他に、何でも診なければいけない。

仕事内容も、これをしなくちゃいけないってものはなくて、毎日がいろいろ。

夕方に仕事に行って、夜中まで座る間もなく水を飲む時間もなく仕事が

続くと思えば、誰も来ないこともある。

交通事故なんかだと、車が2台とかで収容者も何人もになるし血まみれ。

ベッドが5台くらいだったかな、休んでもらう所がなくてね困った。

駆け込み寺まがいの事もあった。

女性が駆け込んできてかくまったり、虐待された子供を連れた父親が、毎日の

ように来たり、危ない人が薬を出せって来たり…まあ、ほんとに色々。

そんなんだから、警察の巡回をお願いしていた。

入院の必要があるときは、そこで探さないとならないんだよね。

搬送先が見つからなければ、朝9時を過ぎてもそのまま仕事が続く。

朝になると足がパンパンに腫れて、靴を履けなくなったり、バスの中で

急に具合が悪くなって、途中で降りたり。

何回かは、降りるところを乗り越してしまって、急いで降りたら見た事が

ない場所だったりした。

今みたいにケータイがある時代じゃないから、バス停でボーっと待って

いないとならなかったりさ。

けど、一番良かったことは、スタッフが家族みたいに仲良しだった事。

友人の子供に、私の娘の血液型を聞かれた時、そこの長男が「うちの父さん

〇〇型だから、同じなんじゃないの」これは困った。

子供の学校の関係で、3交代の職場に転職したんだけどね、多少の事では

動じなくなっていたのは良かったよ。

あまり経験のない若い時に働くと、困ることがたくさんあるけど、反対に

若いうちに救急で経験することが、後々になって自分の助けになるのも

確かな事。

わたしは、ここでの経験がすごく役だっていた。

看護師を目指す方、ぜひ、夜間専従で働いてみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました