夜勤専門看護師として働いて

20代前半から30代までを夜勤専門看護師として働いた。

まだ幼児といえる娘を抱えて、すぐに収入が欲しかったからだ。

夜勤専門だと日中に子供と一緒に居られるから、夜勤は好都合の職場だった。

1年のうちの半分、182日か183日を夜勤に行った。

今で言う所のブラックな職場だ。

今は夜勤専門と言っても、あんなブラックなところはないだろう。

夜勤専従で働くのには2種類あると思う。

正社員として働く事と、正社員が休む時に入る臨時だ。

夜勤専従のメリットは多いと思う。

先に言ったように、昼間の時間が持てるって事は、他の人が働いている時間に

遊びに行ったり、趣味の時間に使える。

これは、ある意味で優越感に浸れる。

平日のみんなが仕事に行っている時間に旅行なんかに行くと、すいている事が

多いし宿泊も安い。

ただ、子供がいる人は、学校を休ませないとならないのがデメリットだ。

私は、学校より思い出の方を重くみたので問題ではなかった。

夜間の仕事だと概ね給料も高い。

私の場合は、年齢給に毎月15日分の夜勤手当が加算されたので、収入は

高い方だったと思う。

ただ、お金より時間を大事にしたせいで貯金はできていない。

夜勤専従になった時、私には看護経験はおろか救急の事は知らなかった。

大学からの派遣の医師や管理をしていた所長から救急の事を教えてもらった。

その時に来ていた外科クリニックに勤めていた弟から、外科系統の救急を習った。

昔のことなので、夜勤に来る医師も軍医として戦地に行った経験のある人や、

戦後の荒れた時期を生きてきた医師がいて、色々と教えてもらった。

小児脳外科や小児胸部外科の医師からも習ったことは多い。

暴力を生業にしている人や、薬物の中毒者の対応もこの時に習った。

右も左も分からない状態での夜間救急だったけど、後々の役に立った事は言う

までもない。

夜間で働くメリットは他にもあるだろうけど、私にはこれくらいだろうか。

収入が多く、日中の時間が持て、看護経験を積むことが出来た。

デメリットと言えば、テレビの連続ドラマを観られなかった事くらいしか

思い出せない。

だから、再放送で『チャングムの誓い』を観た時が、連続ドラマの面白さを

知った時と言える。

今は、映画もドラマもネットでいくらでも観られるから嬉しい。

ただ、何シーズンにも渡る外国ドラマの場合は、途中で登場人物や相関図が

さっぱり分からなくなってしまうので困る。

そんな時は途中のあらすじを観てから最終回に飛んで終了させている。

話がそれたけど、夜間の救急の後は3交代と2交代をしたけど、救急の経験が

ずいぶんと役に立っている。

定年退職後は臨時の1人夜勤に入っていた。

夜勤が埋まらない時に代わりに入っていたが、臨時なので2~3日連続で入る

事もあったけど、その時には独居になっていたので昼間はいくらでも眠る事が

出来、完全に昼夜逆転になっても問題なかったので身体的には楽だった。

月に7~8回仕事をするだけで高い収入が見込まれるし、何回か続けて仕事に

行くと10日以上も休めるので良い働き方だと思った。

若い人に夜勤専従はお勧めだし、高齢になってもお勧めだ。

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