ウクライナの今

今日、ポーランドとベラルーシの国境付近で、2回目の停戦交渉が行われる

予定になっている。

ロシア側は、ウクライナの全面降伏ともいえる条件を出している。

この停戦交渉の最中にも、ロシアからの攻撃は続いており、テレビ塔の破壊

や政府施設への攻撃の他、民家や病院も被害に遭っている。

ユダヤ人の慰霊碑も爆撃された。

ポーランドに向けて避難する人は67万にも及んでいる。

普段であれば汽車で2時間のところを20時間かけて避難する人たち、3日間

かけて歩いてきた人、4~5歳の子供の手を引いて50キロを歩いてようやく

ポーランドの国境近くまで来たと言い、ここまで来れてホッとしたと。

けど、国境近くには長い列が出来ている。

ポーランド側では、避難してきた人たちの為に、たくさんの人達が助けの手を

出しており、食べ物や衣類、救護所も作り、更に目的地まで車で送るというボ

ランティアも多数いる。

そこに着くまでに凍傷にかかった人や、膝が大きく腫れあがり涙を流している

高齢の男性もおり、何人かで買い物のカートに乗せて避難所まで来ていた。

子供2人を見ず知らずの女性に託して、自分は国内に戻って行った父親もいる

が、イタリアに居る母親に無事に引き渡すことが出来ていた。

国内では、日中の時間を使ってスーパーに買い物に行っても、品薄の状態だけ

ど、みんな列を崩さずに静かに並んでいる。

道路を歩いていた高齢の女性に、自分たちの買った食べ物を分けてあげている

男女がいた。

私はよく外国映画を観るが、こういう状態になると、人が押し寄せたり略奪の

様子が恐ろしく描かれているが、ウクライナではそういう事は一つもない。

ある男性が、日本が震災にあった時に助け合っていた事を思い、それに習って

いるのだという。

夜は、シェルターで息を潜めるように過ごしている様子が伝えられたが、ある

地下室には新生児のベッドがたくさん並んでいて、多数の職員や家族と共にそ

こに避難している。

今回のウクライナ侵攻では、自宅地下のシェルターに避難している映像が多く

流れており、地下鉄の駅もシェルターに使えるように地下深くに作られている

という。

シェルターを自宅に作らなければならなかったウクライナの人たちの歴史を

考えると、何とも言えない思いで胸がいっぱいになる。

ウクライナ大統領はじめ、政府の人たちは国内に留まってSNSで国民や諸

外国に情報発信をしている。

日本でこういう事態になったら、政府の要人でどれだけの人がともにとどまっ

てくれるか疑問だ。

先日戦火ののなかで結婚した若いカップルは、翌日には夫は母国を守るための

従軍に、妻は後方支援に回るという。

このカップルが、穏やかな生活を送れる日が早く来る事を願っている。

プーチンは核についても触れており、いつでもボタンを押せる用意があると

言っているが、ヨーロッパやアメリカのみならず、日本も対岸の火事とたかを

くくって見てはいられない。

今日、根室沖にロシアからのヘリコプターが領空侵犯をしたという報道がなさ

れていた事からも、なぜ今なのかと言う疑問がぬぐいきれない。

早くウクライナの望む方向で停戦の合意がなされることを切に願う。

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