「おい母さん栄養失調だぞ」
「あんたがついていてどうなってる」
とは勤めていた病院の外科DRに言われたこと
さすがの北国も何年かに一回は
ひどいい暑さに見舞われる
エルニーニョ現象だのナニーニャ現象だのって
言われてわからない
とにかく暑い
母の食が細い事は知っていたけど
今の世の中で栄養失調なんて
聞いた私は驚いたよ
食欲はあるけど一回に食べられる量が少ない
大好きな物を作っても小皿にいっぱいくらいで
もう食べられない
それでも目が食べたいのか
外食ではサンプルのいくつかに気持ちが動くようだ
残ったものは当然のように私の目の前に置かれる
前年の年の瀬に大きな病気で胃を全部と
食道の一部をとってからようやく半年がたっていた
胃がないと食べる量が少なくなる
その術後の検査結果を聞きに行ったところ
さっきの言葉を頂いたという訳だ
夏の暑さで今まであった食欲もなくなったようだ
はたしてどんな物を食べているんだろう
「今日はね暑いから簡単な料理にしたの」
そう言って見せてくれたのは『冷ややっこ』
ご飯はどうした？
茶碗に数口のご飯に水をかけ食べていたようだ
そもそも冷ややっこって料理って言えるのか
それからはなるべく一緒に食べるようにした
「ねえラーメン食べに行こうか」
そうやって誘い水をかけると
暑くても乗って来るから楽勝
「ラーメンとおでんとビール」
あれもこれもというのはいつものこと
全部２～３口で食べられなくなるから
残りは私にと言うのがこの頃決まったルール
あ～あ残り物じゃなくて自分の食べたいものを
食べられるようになるのはいつだろう
なんて思いながら
凸凹コンビでの外出と旅行が始まった
そんな思い出が今では懐かしい
高齢になると食欲が落ちるし食事量も減る傾向に
なるようだ
中でも勧められている水分補給も
思うようにいかなくなる
子供と違いのどが渇くという事がなくなるらしい
なので意識して飲んでもらわないとならない
老人医療を研究している人は
一日に２０００ｍｌの水分補給を進めて来るけど
これは凄く難しい
がんばっても１２００ｍｌが限度だった
家族がいるならゼリー類なんかも足すと良いけど
独居だと難しい
『こまめな水分補給』と
『ためらわずにエアコン扇風機の使用を』
こう注意喚起されているけど
みんなが気にせずに電気製品を使えるように
減税と物価を下げる事が急務だと思う
なにせエアコンの効いたところで
物価を気にせずに高級店でランチやディナーを
とっている人達が片手間に掲げるような
事ではなんの対策にもならないね
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