ハマナス

物心がついた時から道端にあるハマナスを食べていた

道端って言うより砂浜のそばにあった

その花が北海道の花だなんてちっとも知らなかった

昭和53年に公募で北海道の花に指定されたそうだ

そんな由緒ただしい花を気軽に食べていたなんて

少し申し訳ない思いもする

我が家の近くにもハマナスはある

特に水をかける必要もない

文字通り天からの恵みだけで十分に育ってくれる

花は濃いピンク色で観賞用に栽培もされているというけど

道端にある花としか認識していない

名前の由来は浜の茄子とも浜の梨とも言われている

けれども茄子とも梨ともどちらにも似ていない

茎にはとげがたくさんあって触る時は注意と

思っていたらバラの仲間だったというので納得

薄いオレンジ色のハマナスん実を見ると

思わず食べてしまうのは今でも同じだ

実の中には細い毛があって皮膚につくと痒い

砂浜に近くにあるのが多いんで

実は半分に割って海水で洗って食べていた

今は人様の目があるんで家の水道で洗って食べる

皮は硬いので食べない

実の方にはほんの少しの甘みがある

さほど美味しいとも思えない

なんで食べていたのか分からない

オンコの実を食べてニセアカシアの花の蜜を

吸って湧き水を飲んで栗林に行って生栗を食べて

よく身体を壊さずにいたものだ

子供の頃は偏食と言うよりかほとんど

ものを食べなかったので周りからは

何を食べて生きているんだろうなんて言われた

売っているもので食べられるのは『インドりんご』だけ

それも切り方によっては食べなかったから

面倒な子供だったと思う

道端の草花が栄養源のようなものだったのだろう

だからいまだに雑草を食べているのかも

けど偏食の反動か

今は食べられないものを探す方が難しい程

何でも食べるようになった

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