フレブルちゃーと龍涎香

近くには無料のドッグランがある

それもちゃー専用のドッグランだ

何のことはないどこまでも続く広い砂浜だ

夏のキャンプシーズンまでは人っ子一人いない

そんな場所での散歩

海岸に降りるところがブロックで区切ってあって

1mほどの出入り口は板で砂が入らないように

なっている

そんな訳で好きなように走っても他には

カモメしかいないので占有空間になる

そこから砂浜に出ると右側ははるか向こうまでが砂浜

反対に左側はしばらく走ると浅い川になっている

砂浜におろしても左にしか行かないので安心だ

足が水に濡れるのも嫌なので川には入らない

安心できるドッグランという事になる

砂浜の散歩は占有できるほかに理由があった

それが『龍涎香』

香りの原料になるものでものすごく高価だ

ものによっては数千万円にもなる

これが砂浜に打ち上げられるというのだ

そしてなぜか犬がその匂いを好んでいるという

そうなったら一攫千金を狙おうと思ってもおかしくない

おかしくないと思っていた

毎日散歩に行ったけどそんなうまい話しがあるわけがない

夏は人がたくさん来るので散歩にも行かれず

もう龍涎香は諦めようかなって思っていた時に

ある事実を知ってしまった

龍涎香はマッコウクジラが吐き出すものらしく

海を漂って運が良ければ海岸で見つけることができる物

それが日本海には流れ着かないって分かった

太平洋側の暖かい海の方にしか流れ着かないという

見つけたらあれもしたいしこうもしたい

そんな妄想?希望?が心の片隅にあったけど

すっかりと消えてしまった

それでもちゃーとの浜辺散歩は続いた

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