朝起きたら
そ~っと窓の外を見るのが習慣になった
見るのは外にある灯油のタンクとか
ロードヒーティングの本体?
そこの屋根にどれくらい雪が積もっているか見ている
灯油のタンクって言うのは北国の外に置いて
ある大量の灯油を保存しておくもの
そこからごついホースで
家の中のストーブやボイラーに灯油を送ってくれる
そこの屋根を見ると大体
どれくらい積もったのかがわかる
そこを見たら次は地面の番
除雪機械のタイヤの跡を見るとそれでも積雪が判る
気温はプラスになっていないけど
やっぱり空も春が近いと思っているのか
屋根からの雪が融けかかって少しづつポタポタと
水を落としている
春だ3月だって浮かれていたけど
ひとつ思い出したことがある
あ~思い出したくはなかった
けどあと少しで確実にそれはやって来る
そう良く言うと『春霞』
悪く言うと『黄砂』
春の緑に覆われた山がかすんで見える
黄砂に混じった花粉と言う所だろうか
遥か大陸のゴビ砂漠から長い旅をして日本まで
やって来る
それだけじゃなくて太平洋を飛び越えて
アメリカ大陸まで旅をするようだ
そんな遠いところからせっかく?来ていただいたけど
あまり歓迎はしたくない
目は痒くなるし鼻水が出るし
我が家にいたワンだって花粉の時期には
くしゃみが頻回でくしゃみと一緒に鼻汁が出ていた
鼻汁はずっと伸びて顔の横まで行ったり
床に飛び散ったり…困ったくしゃみだ
鼻を拭いあげるとジッとしていたのは可愛かった
そんな花粉と黄砂だけど
和歌にも詠まれている
古今和歌集だの紀貫之だのの名前が出て来るけど
あいにく百人一首以外はなじみがない
花の美しさを惜しんで霞で隠しているとか
霞で隠している所に世の中の人が知らない桜が
咲いているんだろうか…とか
けどそうやって雅に歌を詠んでいた人達も
私や我が家のワンと同じにくしゃみや鼻汁で困っていた
そう思うと
そんな古の人たちが近くに感じられるから不思議なものだ
源氏物語に出て来る『末摘花』
彼女も花粉症で鼻をかみすぎて赤くなったんだろうか
なんて考えたりしている
御簾を閉じて大きな扇子で顔を隠している
深窓の乙女がくしゃみと鼻水で片手に布を持って
鼻を拭いていたなんて
考えたら古典が身近になって楽しくも思える
引きこもりと言うより冬ごもりか冬眠に近いくなって
想像力が限界突破したかも知れないわたし
そろそろ引きこもりは返上!
と言っても外に出る訳じゃ~ない
『ホームステイ』と呼ぶことにする
その方が何か明るいし前向きな気がするもの
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