我が地域は生のホッケを売っている
貰い物もけっこうある
あの焼き魚が食べたいとか
どの焼き魚が美味しいとかって話をする
結局はホッケが美味しいと思う
フライとかの調理法があるけど
焼いたホッケが好きだ
それも醤油に浸けたホッケが美味しい
小樽の駅近くに三角市場と言う所がある
最近は観光で訪れる人が多いようで
中に数件あるご飯やさんも
私からすると
うわっと驚くほどに高価だ
以前はそんな事もなかったはずなんだけどな
とはいえここでご飯を食べたことはない
食べたのは焼いたホッケ
夜勤が終わってそこの市場によると
中ほどの魚やさんから声がかかる
「○○ちゃん!よっていきなさい!」
声がかかる前にホッケが焼ける良い匂いがしている
朝の10時位だけど
その時間には店主のおばさんは
ストーブの前でビールを飲んでいる
おばさんはもう一仕事済んであとは家に帰るだけだ
「もう帰るだけだもの良いでしょ!」と
缶のビールを手渡される
嫌いじゃないものスッと受け取ってグビグビグビっといく
そうやってビールを飲みながらも
ストーブの上のホッケから目が離せない
このストーブの上で焼くホッケが美味しいのだ
それも醤油漬けだ
ホッケの焼ける匂いと醤油の焦げる匂いが何とも言えない
そうして焼けたホッケは新聞紙にのせて食べる
新聞なんて…って驚く人もいると思うけど
これが美味しいのだ
診療所で夜勤をしていた時に
夜勤前には訪問看護をしていた
おばあちゃまは外で魚を干していた
家には寝たきりのおじいちゃまが
ニコニコして待っていてくれた
血圧と熱を測ったら他にすることはないんだ
二人から…主におばあちゃまと世間話
もっぱら聞き役だ
おばあちゃまの嫁入りから今までの話しだった
そこでもストーブの上にホッケがのっていた
「今日泊りか?」そうだと答えると
焼けたホッケを新聞に載せてクルクルと包んでくれた
夜に食べるようにとの事だ
本当はあまり良くないのだけど
そこは有難くいただいてきた
なぜかストーブで焼いたホッケは
他のどんな調理法より美味しく感じる
これはなんでだろう
もちろん新鮮な物だというのが大切だろう
ストーブも小ぎれいなストーブじゃだめだし
醤油が焦げても気にならないようなストーブ
そういうストーブも今はあまりお目にかからないな
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