ウクライナ停戦協議の行方は

29日にウクライナとロシアの停戦協議が行われたけど、この

協議中も、ミコライウでは爆撃が続いていた。

国連安保理によると、一定の譲歩は見込まれるが、合意に至る

には遠いとの見解だ。

ロシア側の条件を見ると、ウクライナ語の使用禁止は削られて

いたけど、他の条件は変わっていないと思えた。

ゼレンスキー大統領は、交渉は進展しているとの見通しだが、

縮小か撤退かははっきりしていない。

どちらにしてもロシア側の言う事には信じる根拠がないので、

これからも防衛は緩めないとの事だった。

アメリカのバイデン大統領も、ロシアが提案を実行に移すかど

うかは見極める必要があると話し、騙されてはならないとまで

言っている。

マリウポリにしても、奪還との情報もあれば、陥落との情報も

あり、時間毎で変わってきている。

庁舎屋上に東部分離派の旗を掲げ、ロシア兵が祝杯を挙げてい

る映像もある。

また、市民と思われる人がZの文字が入った箱を持って歩いて

いるところも見られる。

しかし、別の情報では、攻略されたと言われた市の一部奪還の

話もあり、ロシアからネオナチと名指しされたアゾフ連隊隊長

が、自分たちが残っている市民を守ると話す映像もある。

ロシア側は、武器、弾薬、食糧が底をを付き、補給がない状態

で、いつまでもつのかとの話しもある。

食料については、ロシア本国から『現地調達』との指示があり、

そのために民家や閉じている店舗、地下シェルターに避難して

いる人からの略奪が始まっている。

ロシア軍への補給に関しては、空路では出来ないので鉄道を使

った陸路に頼っているが、国際ハッカー集団アノニマスが、鉄

道システムをハッキングしたために、輸送が遅れているという。

今回の侵略に関しては、電話が簡単に傍受されるおかげか様々

な情報が入って来ているのが現状だ。

停戦協議がウクライナ側にとって限りなくマイナスにならない

状態で合意に至ったとしても、安心はできない事は歴史を見る

とよくわかる事で、ゼレンスキー大統領も危惧している。

大戦で日本が降伏した後に、ソ連が侵略してきた事実もあるし

満州では捕虜になった日本兵に「家に帰る」「家に帰る」と

言って汽車に乗せて、シベリアに連れて行き強制労働につけ

た例がある。

千島列島の占守島の攻防でも、終戦で武器を放棄した後に侵略

してきて、それでも必死の抗戦で日本が優勢だったにもかかわ

らず日本軍上位からの命令で降伏に至った。

その際も、無理難題を押し付け千島列島をロシアの占領地域に

して、捕虜をシベリアに送っている。

その時も、数日の収容所生活の後に郷に返すと言って強制労働

に送り何年もすごしている。

シベリアに送られた兵は日本軍だけではなく、他の国からも送

られており、長い間、過酷な労働につかされ多くの命が失われ

た。

日本による遺骨の回収で持ち帰ったお骨のDNA鑑定では、10

数体のお骨が明らかに日本人のものではないとの結果も出てい

る。

停戦への道の足掛かりの一つになるものとして、

『兵士の母の会』がある。

ベラルーシの反政権派チハノフスカヤ氏は、ウクライナ侵攻の

直後にベラルーシの母の会に連絡したという。

この女性の夫であるセルゲイ・チハノフスキー氏は、ルカシェ

ンコの対抗馬としてベラルーシ大統領選に出馬を試みたが、直

前に逮捕され、現在は大規模な騒乱を組織したとの罪で、禁固

18年の実刑を判決を受けた。

この時、他に動揺の罪で逮捕された人も、懲役14年~16年

の実刑判決を受けた。

母の会については、クリミヤ侵攻の時も早期の停戦に役立った

という。

ただ、ロシアでは年配になるとなるほどテレビからの情報しか

得られないので、母親は今回の侵略を信じていないという。

日本に住んでいるロシア人からも、国に居る親に情報を送って

いるが全くしんじられず、親子の間に溝ができている。

先日の『女性の日』に、プーチンが、「徴兵で行った兵士は、

センチには送らない」との約束をしたために、母親は信じてい

る。

前線で捕虜になった兵士が、ほとんどが20歳前後の若者だ。

実際には、前線に送られている兵士が、クリミヤやロシアの

へき地から徴兵された人達だという。

ソ連では、兵士は畑で出来るといったくらいに、兵士の命を

軽んじているのが分かる。

さらに、亡くなった兵士の家族には12000円が送られる

が、紙屑同然のルーブルで兵士の命も文字通り紙屑のように

扱っている。

亡くなった兵士の数も、ロシアの発表はかなり少なく、3月

2日以降は更新されておらず、クリミヤに作った大きな火葬

場で火葬しているとの情報もある。

日本の政治家やコメンテーターの中には、停戦には話し合い

が一番だと言っている人達がいるが、ぜひ、ロシアに行って

話し合って欲しい。

ただ、北海道と交換なんて密約を交わされるのも困るが、そ

ういう事を言いそうなのも冗談とは言えない。

日本でもロシアの経済制裁に踏み切ったが、経済支援のお金

は今年度の国会予算に組み込まれたままだ。

某政治家のブログに「北方領土のビザなし訪問がなくなった

またできるようにして欲しいと頼まれた、どれだけ生きられ

るか分からない人たちがそう言うんですよ」

と書いてあった。

今回の事で、北方領土の返還交渉が0になったとも言ってい

るが、何も進展していないのにゼロになったもないと思う。

ゼロではないとすると、根室の向こうの島に『宗男ハウス』

と呼ばれる建物を作ったくらいだろう。

意見を同じにする人たちで、ぜひ、ロシアに行って話し合い

で交渉してほしいと思う。

『嘘』と『卑怯』のロシアの言う事は信じるに値しない。

ゼレンスキー大統領の言った「ロシア側の言う事は信じる根

拠がない、防衛は緩めない」が正解と思う。

蛇足だが、プーチンがヤマダ電機に対して怒っているそうだ

戦況を有利にしている要因の一つが、民間オペレーターが飛

ばしているドローンで、ヤマダ電機で34万1千円で売って

いるものだそうだ。

停戦が決まったら、強制連行された人達、致し方なくロシア

に避難した人達、ロシアとベラルーシで政治犯として投獄さ

れている人達の解放にもつながると思う。

暖かい部屋に居て、食べ物に囲まれている私にできる事は、

こうやって伝えていく事しかできない。

早くウクライナに平穏が訪れる事を祈って。

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