名荷と一緒に友人が来た。
否、友人が名荷を持ってきたって言うのが正しい。
2種類のパンを焼いて持ってきてくれた。
見た目も食感も市販品みたい。
友「山わさび持ってきた」
「あら、刻んで昆布と醤油に漬けるわ」
友「わさびも植えたら?」
「あ~そっか、わさびも植えたら良いんだものね」
友「今年、どこ行く?」
「暇だから、いつでもどこでも」
友「新潟に行くんでしょ?」
「いや、行くのやめた、北海道から出ない事にした」
「なんか物騒だから、北海道から出ないよ」
「火炎瓶の作り方もおさらいしないと」
火炎瓶をどうするのとは聞かれなかった。
いつもの突拍子もない話にも付き合ってくれる。
瓶ビール飲まないとね。
空き瓶の用意しないとならないもの。
大瓶より中瓶が良いかな、軽そうだから。
友「地ビールの瓶なら小さくて良いよ」
「小さすぎるでしょ」
友「飛ばせるの?」
あ~そうだね、飛ばせられないかも。
友「竹やりも作るの?」
「それも考えとく」
半年ぶりに会ったというのに、こんな話ばっかりしていた。
私のとんでも話はいつもの事だから、友は気にもしないで
つきあってくれる。
いつものアンニュイな感じで。
それが急に変わった。
2~3年ぶりに自衛隊の航空祭があるって話から。
そうなのさ、友はブルーインパルスが好きで、追っかけみたいに
航空祭を楽しみにしていた。
その時の為に有給を取って行くんだよ。
アスファルトの照り返しがすごく暑いんだってさ。
空ばかり見ていたら、首が痛くなるんじゃないのかな。
おバカな、私の話しを聞いてもらって数時間。
とりあえず、わさびの根を土に入れた。
明日になったらゆっくりと植え替えしよう。
名荷も植えよう、上と下を間違えないようにしてさ。
名荷の伸びる方が上で根になる方が下なんだけど、
ちょっと見は分からない。
春になると、何かを植えなきゃって気持ちになる。
遠く離れた国の人達にも、早く春が来ると良いな。
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