ハラハラの後はのんびり旅行

申し込んでいたツアー、ほとんどの人がキャンセルした事で

中止になってしまった。

そこで、英語も話せないのに後先考えず個人でオーストラリア旅行

を決行する事にした私。

娘と二人で、行きは本当にハラハラで、

血の気が引くような思いをした。

お世話になった宿泊施設は、ベッドに朝食付きの『B&B』。

当初はシドニーの中心あたり、キングスクロス付近を予約する

つもりだったけど、シドニーに住む友人が民泊?に近いところを

探してくれた。

後になって考えても、高価なホテルよりずっと居心地が良かった。

場所はニュートラルベイって言う船着き場のあるところ。

小さな船がバス代わりにあちこちに運んでくれるし、あまり

待つこともなく来てくれる。

これに乗ると大体の観光スポットには行けるようになっていた。

部屋は2階の角部屋で、窓からは海?川?の波打ち際が見えた。

バストイレは共用だったけど、他の人と被る事はなかったよ。

1階には世界中を旅している人とか、日本人でオーストラリアで

働いている人なんかがいた。

そういう人が言うには、私たちの部屋は高い方で、他は凄く

安いんだそう。

ホテルを出て緩やかな下り坂を少し下がると船着き場があって

行き来する船を眺めている左側には、小さな雑貨屋さんがあった。

おやつなんかはここで買っていたよ。

ホテルの裏口から階段を数段下ると波うち際に出る。

暑い日だったので水に入ろうとしたら、大きな声で止めてくれたのが

ホテルの裏に住んでいたサムじいちゃん。

「サメがいる!」って注意してくれた。

サムは亡くなった奥様と日本に行った事があるって、その話を

してくれたけど、言葉がいらない彫金を娘に教えてくれた。

もちろん今でもその彫金は家にある。

残念な事に、数年後にはサムは亡くなったようで、息子さんから

丁寧な連絡を頂いた。

サムには、日本の納豆だよとお昼に納豆もどきの物を出されたり

美味しいメロンを切ってくれたり、バスに乗って受診にも付き添った。

観光旅行って言うのとはちょっと違う旅だった。

日本では10月だったけど、向こうは湿気のない暑さで30度超え。

そんな時は外にいると暑さが皮膚にピリピリするような感じだった。

それでいて雨降りともなると、一気に気温が下がって寒くなる。

窓にぶつかる雨粒を眺めながら、英語を話す黄門様かなんかを

見ていて不思議な気分だった。

ノックの音にドアを開けると、管理人が大きな段ボールを持って

立っていた。

どこも行かれずに退屈だろうって、日本の漫画や単行本をもって

来てくれたんだ。

そんなには読めないんだけどね、有難く借りたよ。

日本人の利用者もいて、読んだ本はおいて行くんだって。

それをちゃんととっておいた管理人さんにも頭が下がる。

朝食付きなんで朝は食堂に行くんだけど、やっぱり聞かれるんだ

タマゴの焼き方を。

聞いてくる女性が片言の英語だったから、私も片言で答えた。

どこからの方かは聞かなかったけど、笑顔の可愛い女性だったよ。

このホテルの場所なんだけど、その頃は街から少し外れた

田舎みたいな感じだったけど、今はその頃の面影は地形に

残っているだけで、すっかりと観光地に生まれ変わっていた。

また行きたいな~ニュートラルベイ。 

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