わたしがまだ3交代の病院勤務をしていた時の事なんだけど
その日は準夜帯の勤務だったんだ
準夜勤務と言うのは夕方の4時30分から翌日の1時まで
の8時間半の仕事
もっとも1時に終わる事なんてなくて、大体が2時くらいまでかかる
から家に着くのは3時くらい
家には電気がついていたけど静かにカギを開けて家に入った
居間の入り口で立ち尽くしてしまった
頭のてっぺんから血が引いて行く思いをした
居間の床にいたのは娘と番犬
両手を頭上に投げ出すようにうつぶせになっている娘と
手足をまっすぐに伸ばして横向きになっている我が家の番犬
ピクリともしないでいる娘と番犬
こんな光景を見たらどう思う?
強盗?けどどこにも血は流れていない
ガス?ガスの臭いなんかしない
作り置きの食べ物?
ほんの一瞬で色々と考えたところで
ゆるゆると動き出した娘の手
「おかえり」あ~生きていた
大げさじゃなくそう思ったのだった
ピョンって感じで番犬が起き上がった
いや~もう番犬なんて言わないよ
そう思った瞬間だった
娘の話、完全に寝落ちしてしまったそうだ
けどね~番犬?犬って少しの物音でも
警戒するもんじゃないのかな
ひと月の半分は夜が留守になるんで番犬のつもりで
家族にしたのにね
〇〇〇〇ジェットプレインって仰々しい名前が
血統書についていたのに
名前は関係なかったね
のんびりと育てた犬は番犬にはならなかった
のんびりと育てた猫は番猫になった
同じように接していたのにこの違いって何だろうね
番犬にならなかった犬は優しく娘に寄り添ってくれたよ
猫はのんびり家族の代わりに強い番猫になって
家を守ってくれていた…多分
そういうパートナーがいないってちょっと寂しいな
窓からフクロウでも飛び込んできてくれないかな
なんて思っている最近のわたし
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