最近昔のことを思い出す

高齢になると最近のことより昔のことを

思い出すという

前に働いていた所の院長と

新しい事が覚えにくいね~なんて話していて

「長い間の記憶でいっぱいだから

 新しい事が覚えにくくなっているって言うよ

 昔の引き出しを空にして

 新しい記憶を入れたら良いんだってさ」

そう言ったら院長が

「その引き出しのカギをしまったところを

 忘れたらどうしたら良いんだ」

そう答えた

さすがだね答え方がと思ったけど

しみじみと言っていたから

本音だったのかもしれない

昔のことを思い出すのは別に悪いことじゃ

ないと思う

昨日食べた物が分からなくても

意外と子供の時に食べた物を覚えていたりする

けどどう考えても作り方が分からない

食べていた時は美味しく食べていただけで

作り方までは考えが及ばなかった

秋から冬にかけての乾燥した寒い時期になると

ばあちゃんが作ってくれたものがある

『コーレン』と言っていたけど

名前が日本のものじゃないみたい

米粉を水で練ってから小さいお団子にして

蒸し器で蒸して

それから綿棒で薄く薄く伸ばして乾燥させる

薄い塩味がついたのやゴマが入ったもの

薄い甘みがついたものや色のついたものがあった

しっかりと乾燥させるから保存がきいたんだ

軽く焼いて食べたり

小さく割ってアラレみたいに揚げたりしていた

このコーレンはググってもでてこないんだ

誰か知っている人はいないかな

『かたこもち』って言うのもあって大好きだった

黒砂糖を練りこんだお餅なんだけど

型に入れて作るの

だから型っこもちって言うんだと思う

型は各家庭にずっと伝わるもので

たくさんの種類があったよ

花の形に彫ってあるのは

花びらにところにピンクのお餅を入れて

葉の所に緑のお餅を入れて

最後は黒砂糖のお餅を入れてギュッとおさえて

出来上がり

これも乾かして長期の保存をするの

数年前に近隣の婦人会が似たようなものを

紹介していた

やっぱり各家庭毎にいろんな型があった

出身地が似ているのかな

ただ単に昔のことを思いだしている訳じゃない

そいう事を今の子供たちに伝えたいと思っている

事柄でも食べ物でもね

なので昔のことを思い出すのもそう悪い事じゃない

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