大型犬と3匹の仔猫②

今日は寒い日だよ。

そのせいかな、足の痛みが強くて真っ暗なうちに目が

覚めてしまった。

時計を見たら、3時10分だった。

仕方ないから起きたけど、しばらくして又

眠くなってしまったよ。

二度寝したせいで、起きたのが9時半。

ゴミ出しが遅くなって、回収に間に合わなかった。

やっぱり8時には出さないとダメなんだね。

そうそう、セントバーナードのエルの子育ての話ね。

エルが寝ている時は、頭の上や首、そして丸くなった

しっぽの間に仔猫が寝ていた。

敷き藁よりあったかでフワフワしているから

寝心地が良かったんだろうね。

その間は、動けないからじっとしていたよ。

親猫はね、たま~に来ていたけど、授乳を済ませると

いなくなってた。

だから、どんな猫だったかは思い出せない。

仔猫は、黒猫、キジトラ、茶トラだったよ。

兄弟でもあんなに毛色が違うものなんだね。

いつの間にか、娘が名前を付けていた。

「あんこ」「ごま」「きなこ」だって。

3匹は、エルの背中に登ったり、小屋の屋根に

登ろうとしたり、段々行動範囲が広くなっていったんだ。

遠くへ行こうとすると、エルが引き戻していた。

始めは、大きな口から小さなしっぽがはみ出した

みたいになっていたから、心臓がどきんとした。

まさか…まさかね…。

小屋の入り口でよだれまみれの仔猫が、口から出てきた。

ちゃんと静かに地面においてたよ。

エルが座っている時にも、仔猫は背中によじ登っていた。

座ったまま、こっくりこっくりと船を漕いでいる犬なんて

後にも先にも、あの時だけしか見られないだろうね。

ご飯になると、3匹が先に食べに行ってたけど、

食べ終わるまでまっていたよ。

仔猫が食べて、スズメが食べて、それからだねエルのご飯は。

近所の子供が来て「ワンワン、しっぽしっぽ」と、長靴をはいた

足でしっぽを楽しそうに踏んでたけど、気づいてたのかな?

そんな優しいエルだけど、雪がちらついても吠えたもんだから、

父は犬舎の中で過ごしていた。

父がいると静かにしていたからね。

大型犬は、優しいけど甘えん坊だよね。

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