有線とか無線とかって

最近は言わなくなった

気にしなくなったって言うのが本当のところだろうか

実のところ何が有線で何が無線なのかよくわからない

今使っているPC

そのマウスはずっと前には線がついていた

今はついていない

ついていないからとても使いやすい

子供用のレーシングゲームも

出始めた頃…そう60年以上前には車とコントローラーが

コードで繋がっていた

これも有線って言って良いのだろうか

電話だって今はコードはついていない

レーシングゲームと同じころ

外に出ると電信柱から声や音楽が聞こえてきた

てっぺんの方に拡声器みたいな物がついていて

みんなに知らせたい事はそこから放送で流していた

どこの店が安売りをしているとかどうかとか

その合間に音楽を流していた

その音楽が毎日同じ

あれだけ同じ曲が流れたらいつの間にか覚えてしまう

後になって分かったのは

西条八十さんの作詞で作曲が服部良一さん

『蘇州夜曲』って曲だった

自分が初めて覚えた曲は蘇州夜曲だった

なにせ物心がついたころに毎日のように大きな音量で

流れて来るんだもの覚えてしまうだろう

母の実家があった田舎の家では

部屋の天井の角にスピーカーがついていて

村へのお知らせはそこから流れて来る

電話が来てますって言うお知らせもそこから聞こえてくる

そうしたら電話機が置いてある所まで行くわけだ

電話機を置いてあるのは村の入り口にあった温泉の売店だ

まだ一般には電話機が普及していない時の話だ

これも有線放送だ

定年後に元居た職場で夜勤の留守番をしていた

入院している人がいない緊急の電話番だけから留守番だ

自分一人だけの建物はかなり怖いものがある

夜にどこからか話し声が聞こえてきた

それは心臓がバックン!ってなるほどの事

泥棒だろうか…それとも…

懐中電灯片手に次々と電気のスイッチを入れながら

院内を見て回った

受付の天井にあったのさ

スピーカーが

そこから声が聞こえてきた

聞こえてくる声は割れているし音が悪くてね

あれは何の放送だったかな

大雨とか台風に気をつけてってことだったかな

これが有線放送で驚いた出来事

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