君子ちゃん

「あっ!君子ちゃんって花あるんだ!」

そう叫んだ私に無情にも帰ってきた言葉は

「それは君子らんだよ」

そんな事を言われても『らん』が『ちゃん』に

見えてしまったのはわたしのせいじゃない

書いた人が達筆だったのだろう

『つつじ祭り』だの『菊の発表会』だの

良く見に行った

私は全く興味がないのだが

母にせがまれ仕方なく行った

おかげで花の名前もいくつかは覚えた

はっきり分かるのは

タンポポと菊とカーネーションくらい

この3種だってそれぞれにたくさんの種類がある

タンポポだけをとっても大きく分けて

在来種と外来種の2種類があり

外来種の2種類に対して

在来種に至っては15~20品種程あるという

タンポポは黄色い花を咲かせるのがほとんどだけど

中には白い花を咲かせるシロバナタンポポという

種類もある

タンポポと菊は似ているけど母は菊を植えていた

菊が程よく咲く時期になると

菊が欲しいと言ってくるご近所さんに分けてあげていた

『重陽の節句』は9月9日だけど

別名『菊の節句』とも呼ばれていて菊の花を行事に使った

菊の花は邪気を払い長寿の効能があると信じられていた

ためだ

ちなみに重陽の節句の重陽だけど

古来の中国では奇数は縁起が良いとされていて『陽数』

偶数は『陰数』と呼ばれて縁起が悪いとされていた

そこから最大の陽数である『9』が重なる9月9日は

重陽と呼ばれたという

菊の花は仏花としか覚えられていなかったけど

こうしてみると『君子ちゃん』の続いて『菊子ちゃん』

そう呼んでも良いかなって思う

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