凍るような空気 アナタニサマ

朝なのに外は暗くて雲も厚く見えていた

電気のスイッチに手が行くけどぐっと我慢した

読書をするなら明るい方が良いけれど

何か目が疲れやすくなっているようなこの頃

せっかく大量に買った本がテーブルの下で

私を待っているみたいだ

気温だってたかだかマイナス2~3度なのに

やけに寒く感じる

夕方まで待ってからとうとう

ポータブルの石油ストーブを出してきた

最近『冬の寒さはどうしのぎますか』なんて

アンケートをちらほらと見かけるけど

厚着をすると何とかしのげるとか

暖かい飲み物を飲むとかって言うのが多い

不思議とエアコン含めて暖房器具を使うとはなかった

北国ではそうはいかない

煙突式の灯油ストーブかポータブルの灯油ストーブが必要

温風の電気ストーブもあるけど少し心細い

我が家では電気ストーブは浴室に使っている

小さい家なのでどこに行っても寒いという事はない

けど浴室だけは特別に温めたい

窓から見ると外は真っ白でもう溶ける気配はなく

今も白いものが落ちてきている

寒い気温に加えて庭が真っ白になると

ますます寒さを感じてしまう

こんな夜に外に出たら空気は寒さで張りつめているんだろな

小樽市の新しい都市伝説(になろうかとしている)に

『アナタニサマ』という小さな妖怪?か妖精?がいる

凍れるような冬の夜に「あなたに…」と言って

本を差し出してくるという

一度ページをめくったら面白さに止められなくなり

そのままその場で読みふけってしまい

最後は…

そんな面白い本なら読んでみたいような気もする

その場で読まずに家に持ち帰ってから読んだらどうだろう

家の玄関を一歩はいったらその本は融けてしまうのかもしれない

背丈は1メートル位で全身が毛むくじゃら

大事そうに両手で本を抱えて道端に立っているそうだ

妖怪『豆腐小僧』に似ていると思ったのは私だけだろうか

豆腐小僧の方は小さなざるに豆腐を一丁入れて

両手で持っているそうだ

アナタニサマよりは口数が多く

「わたしは豆腐小僧と申します」と挨拶してくれる

都市伝説とかってこうやって長く

人に伝えられていくのかな

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